宮本武蔵 1(吉川英治)

宮本武蔵(一) (吉川英治歴史時代文庫)

宮本武蔵(一) (吉川英治歴史時代文庫)

宮本武蔵吉川英治
(ストーリー)
 剣の修行に出た武蔵は、いろいろな人と出会い、自分より上の剣術士がいることを知る。もっと修行を、と日本全国旅に出ている間に、自分を思うお通さんや、朱実なども後を追ってきたりする。一方、のちに決闘をすることになる佐々木小次郎もまた、剣の修行に出ていた。宮本武蔵の親友又八が、この小次郎の名前をかたっているとも知らず、小次郎も、武蔵も、対面することになる。
(感想)
 植物を切ったその切り口で「これを切った人はただ者じゃない」と知る武蔵はすごいんですが、なぜそう思うのか、説明が出来ずに軽んじられるシーンがあります。
 そういうことって、現実でもありますよね。
 すごいひとだ! って思ってても、上手く説明できないの。
 で、言葉が上手く使えないことで、馬鹿にされたりするわけ。
 わかるなーとも思ったんですが、この武蔵さん、女にはとても……不誠実でございます。
 お通の気持ちもわかってるくせに、朱実とかかわったりして。
 あと、ちょっと間抜けなのは、敵と見抜けずに、命を落としそうになったところかな。
 剣客だからって、みんな武蔵みたいに愚直に剣に生きてるわけじゃなくて、しっかり陰謀も企むんですねえ。
 小次郎も出てきましたが、この人と又八が、どうからむのか。
 乞う、ご期待ってとこでしょうね。
 面白いです。